@article{oai:kyutech.repo.nii.ac.jp:00006451, author = {Honda, Itsuo and 本田, 逸夫}, issue = {1,2}, journal = {九州地区国立大学教育系・文系研究論文集, The Joint Journal of the National Universities in Kyushu. Education and Humanities}, month = {Mar}, note = {本稿は韓国で最近刊行されたクウォン・ヨンギョン教授の著書、『ロマ書13章再読』をとり上げて考察を加えたものである。同書は、朴槿恵政権にたいする韓国国民の批判と抵抗が高まる中で韓国基督教(=プロテスタント)民主派の指導的な論客が著わした作品で、新約聖書「ローマの信徒への手紙」一三章一~七節を実質的に無条件的な服従の教説としてきた韓国基督教主流=保守派の解釈に反駁し、「悪い権力」にたいする不服従や抵抗の正当性を論証しようとしたものである。 本稿は同書の論理的な構成を明らかにし、著者の主張の特徴や意義、さらに問題点などについて考察を行なった。同書にたいする本稿の評価は、戦後韓国の「政教癒着」と関連した保守派の原理主義的なローマ書一三章解釈やその政治的な主張の問題性、そして同章の「状況性」(つまり、その服従のすすめが文脈依存的であること)などの指摘において、それが有意義ないし妥当だとするものである。しかしその一方で、同書にはいくつかの問題点があり、とりわけ著者が「神的秩序」と「権力の順機能」(=「勧善懲悪」)という概念を用いてローマ書一三章から普遍的な国家の理論を引出そうとしたところに、「服従」の把握、「状況性」の位置づけ、終末論の評価などと関連する根本的な理論的難点が存し、同時代的な課題にたいする応答という著者の意図も充分に実現されなかったと、本稿は論じた。, 本論文は「九州地区国立大学教育系・文系研究論文集」Vol.6, No.1,2(2020/3)に査読を経て受理された。}, title = {現代韓国のローマ書一三章論 ――クウォン・ヨンギョン『ロマ書13章再読』 (권연경『로마서 13장 다시 읽기』2017)について}, volume = {6}, year = {2020}, yomi = {ホンダ, イツオ} }