WEKO3
アイテム
漢字単語の意味処理における音韻情報の影響ー脳磁図を用いた非侵襲的脳機能計測ー
https://doi.org/10.18997/00000786
https://doi.org/10.18997/00000786ffc85a47-770f-4906-bb57-081a860f01fc
| 名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
|---|---|---|
|
|
|
| アイテムタイプ | 学位論文 = Thesis or Dissertation(1) | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 公開日 | 2008-09-25 | |||||||
| 資源タイプ | ||||||||
| 資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_db06 | |||||||
| 資源タイプ | doctoral thesis | |||||||
| タイトル | ||||||||
| タイトル | 漢字単語の意味処理における音韻情報の影響ー脳磁図を用いた非侵襲的脳機能計測ー | |||||||
| 言語 | ja | |||||||
| タイトル | ||||||||
| タイトル | Phonological influences lexcio-semantic processing of kanji words -Noninvasive measurements with magnetoencephalography- | |||||||
| 言語 | en | |||||||
| 言語 | ||||||||
| 言語 | jpn | |||||||
| 著者 |
魏, 強
× 魏, 強
|
|||||||
| 抄録 | ||||||||
| 内容記述タイプ | Abstract | |||||||
| 内容記述 | (Ⅰ. 要旨)本研究では漢字単語の認知過程において単語の音韻処理、視覚的文字形態処理、意味処理の関係を調べた。この目的のため、漢字同音異義語を用いて、二つの単語(プライム、ターゲット)を順に呈示し、先行するプライムが後続のターゲットの処理にどのように影響するかを見る音韻プライミング実験を行なった。実験条件として、プライムとターゲットが異なる漢字からなり同じ発音の同音異義語である同音条件(例:起立―規律)、異なる発音である非同音条件(例:辞典―企画)、プライムが音と意味の対応を持たない擬似文字列である擬似条件(例:―後期)の三種類を設定した。このような実験条件間の比較により、プライムとターゲットが同音か非同音かによりターゲット処理への影響(音韻プライミング効果)を見みようとするが、その際被験者に与える課題を検討する必要がある。これを調べるため、どのような実験課題により音韻プライミング効果が得られるかを行動実験(予備実験1-3)により調べた。予備実験1では、ターゲットの単語があらかじめ教示したカテゴリーに属するかどうかを判断する課題を試したが、音韻プライミング効果が見られなかった。この結果は、ターゲット単語の意味処理への影響を見ようという意図でカテゴリー判断を使ったが、意味表象へのアクセスが強すぎて、音韻処理が少ない可能性が示唆された。そこで予備実験2では、ターゲットが意味を持つ単語かどうかを判断(語彙判断)する課題に変えたが、やはり音韻プライミング効果は見られなかった。語彙判断課題でも漢字の音韻処理への要求が不十分であることが示唆された。これに関して、先行研究においても語彙判断課題を使った行動実験から音韻プライミング効果が得られたとする報告と得られなかったとする報告があり実験課題など条件の微妙な差が依存する可能性が考えられる。予備実験3では、より音韻処理への要求を強くしようとして、プライムを平仮名に変えて語彙判断課題の行動実験を行った、十分な効果が得られなかった。これら三つの予備実験結果から、音韻プライミング効果を得るためには、音韻処理を強く要求する実験課題を使う必要があることが分かった。そこで、被験者に、内語や音読のような明示的に音韻処理を要求する課題を与えて本実験を行なうことにした。実験タスクにおいて内語の音韻処理では、単語の視覚的文字形態に対応する音韻情報を処理し、こころの中で構音する。音読する場合は、単語の音韻情報を処理してから、唇や舌を動かして発音する。本実験における行動実験では、被験者にターゲットを音読させる課題を与え、発声開始時間を計測した。その結果、同音条件が他の2条件に比べて発声開始がより早くなる音韻プライミング効果が得られた。本実験課題遂行時に、視覚的文字形態(以下、形態と略記)処理(単語を構成する線分の組み合わせからなる文字の形状、また文字の並び(つづりに関わる処理))、音韻処理(音素、音節また韻律などの認識の生成に関わる処理)、意味処理(心的辞書内の単語の意味を検索、想起することなどに関わる処理)が脳内のどの部位でいつ行なわれるかについて、脳磁図(MEG)を用いて、脳の神経活動を計測した。MEG実験では、計測中に頭が動くと誤差になるため、口などを動かさないようにするため、被験者はターゲットが呈示されたからすばやく心の中で内語する課題にした。内語は声を出さず心の中で言う課題であり、音読同様に音韻処理(音素、音節また韻律などの認識の生成に関わる処理)を強く要求すると考えられる。被験者10人の平均脳活動を解析した結果、ターゲットが呈示されてから350-600 msの潜時(刺激呈示からの経過時間)帯に、左上側頭後部ないし頭頂葉下部の活動において、同音条件が他の条件より脳活動が減少し、左側頭前部において350-500 msの潜時帯に、非同音条件が他の条件より脳活動が増大し、左下前頭部では400-500 msの潜時帯に、同音条件が他の条件より脳活動が増大し、右上側頭後部ないし頭頂葉下部では、350-450 msの潜時帯において、非同音条件が擬似条件より脳活動が増大し、また400-500msの潜時帯に、非同音条件が同音条件より脳活動が増大したという結果が得られた。先行研究において、プライミング課題においては、一般に同じ処理が繰り返されると、その脳活動が減ることが知られている。Sekiguchiらは[Sekiguchi et al.,2004]MEGを用いて日本語の音韻処理について先行研究を行なった。その結果、同じ発音(音韻情報)の漢字単語が繰り返された場合に視覚呈示から400-600 msの潜時帯に左上側頭後部での活動が減少していたが、この部位は音韻処理に関わると解釈した。今回の結果においても、内語により同音条件で左上側頭後部ないし頭頂葉下部の脳活動が減少したことは、先行研究と同様の結果であり、これらの領域は音韻処理に関与するとの過去の多くの知見と矛盾しない。本研究では、先行研究とは異なり、他の領域での脳活動での条件差も観測された。右上側頭後部ないし頭頂葉下部は今回の実験において、同じ韻律処理が繰り返されたと考えると同音条件の脳活動の減少が説明できる。ただし非同音と擬似条件間の差の理由は不明である。左側頭前部では、非同音条件では他の条件より活動が強かった、今回この結果は単語の音韻情報から意味表象にアクセスする負荷が、非同音条件が他の条件より大きかったと解釈される。この部位は単語の意味処理に関わるとの報告があり、ここに非同音条件で複数の音韻表象が活動するという説明できる。一方、左下前頭部では同音条件の活動のほうが強かった。この領域は、競合する意味表象の選択に関わるとの報告があり、今回の結果は同音条件においてプライムとターゲットは異なる意味を持つが、プライム呈示において一旦抑制された意味表象を、ターゲット呈示によって再活性化することになっており、それが脳活動の増大を招いたという解釈が可能である。過去の研究において、漢字については形態表象から意味表象への拘束が強いと考えられる。なおかつ、漢字単語が呈示される場合に、その音韻表象を介した意味へのアクセスも存在することが議論されてきた。しかしながら脳活動計測による先行研究においては、漢字の音韻表象の意味処理への影響については、これまで知られていなかった。本研究の脳活動計測結果により音韻情報が意味処理に影響を及ぼし得ることが示され、漢字の形態表象が音韻処理を経由して意味表象にアクセスすることを、脳内処理への観点から示し、その活動部位、時間に関する新たな知見を得た。 | |||||||
| 目次 | ||||||||
| 内容記述タイプ | Other | |||||||
| 内容記述 | Ⅰ. 要旨||Ⅱ. 序論||Ⅲ. 予備実験||Ⅳ.本実験||Ⅴ.総合考察|| Ⅵ.結論|| Ⅶ. 引用文献|| Ⅷ. 謝辞||Ⅸ. 付録 | |||||||
| 備考 | ||||||||
| 内容記述タイプ | Other | |||||||
| 内容記述 | 九州工業大学博士学位論文 学位記番号:生工博甲第89号 学位授与年月日:平成20年3月25日 | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | 言語 | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | 脳磁図 | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | 漢字 | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | 音韻処理 | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | 意味処理 | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | language | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | magnetoencephalography | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | kanji | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | phonological processing | |||||||
| キーワード | ||||||||
| 主題Scheme | Other | |||||||
| 主題 | lexcio-semantic processing | |||||||
| アドバイザー | ||||||||
| 藤巻, 則夫 | ||||||||
| 学位授与番号 | ||||||||
| 学位授与番号 | 甲第89号 | |||||||
| 学位名 | ||||||||
| 学位名 | 博士(工学) | |||||||
| 学位授与年月日 | ||||||||
| 学位授与年月日 | 2008-03-25 | |||||||
| 学位授与機関 | ||||||||
| 学位授与機関識別子Scheme | kakenhi | |||||||
| 学位授与機関識別子 | 17104 | |||||||
| 学位授与機関名 | 九州工業大学 | |||||||
| 学位授与年度 | ||||||||
| 内容記述タイプ | Other | |||||||
| 内容記述 | 平成19年度 | |||||||
| 出版タイプ | ||||||||
| 出版タイプ | VoR | |||||||
| 出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||||
| アクセス権 | ||||||||
| アクセス権 | open access | |||||||
| アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||||
| ID登録 | ||||||||
| ID登録 | 10.18997/00000786 | |||||||
| ID登録タイプ | JaLC | |||||||