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  1. 学位論文
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Ag2Seナノワイヤランダムネットワークを用いたマテリアルリザバーコンピューティングデバイスに関する研究

https://doi.org/10.18997/0000008029
https://doi.org/10.18997/0000008029
ec1ee245-19a9-4307-86da-8d4e21259f25
名前 / ファイル ライセンス アクション
sei_k_463.pdf sei_k_463.pdf (9.6 MB)
アイテムタイプ 学位論文 = Thesis or Dissertation(1)
公開日 2023-04-21
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_db06
資源タイプ doctoral thesis
タイトル
タイトル Ag2Seナノワイヤランダムネットワークを用いたマテリアルリザバーコンピューティングデバイスに関する研究
言語 ja
タイトル
タイトル Study on Ag2Se Nanowire Random Networks for Material Reservoir Computing Devices
言語 en
言語
言語 jpn
著者 琴岡, 匠

× 琴岡, 匠

ja 琴岡, 匠

ja-Kana コトオカ, タクミ

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抄録
内容記述タイプ Abstract
内容記述 本論文では、Ag2Seナノワイヤランダムネットワークを用いたマテリアルベースのリザバーコンピューティング(RC)デバイスの研究・開発についてまとめたものである。第1章では本研究の背景と関連する材料、物理現象、数式モデルと本論文の構成についてまとめた。近年、エッジAIの開発が進むに伴いローカル環境で動作させるための高効率で駆動するAIモデルや搭載するハードウェアの性能向上が求められている。ムーアの法則によりチップ上に搭載する半導体素子数の物理的限界により、フォン・ノイマン型コンピュータの性能向上の限界が問題となっている。問題解決のアプローチとして従来のスーパーコンピュータと同様の情報処理能力を持ち、高効率で駆動可能な人間の脳に着目したニューロモルフィックデバイスの研究開発が行われている。開発の一つの手法として非線形物理系を用いて、人工知能モデルの一つであるRCソフトウェアを物理デバイス上にハードウェア置換する手法が提案され、ソフトマテリアルや光電子系、ナノマテリアルを用いた研究が報告されている。その中で、原子スイッチ現象を利用した硫化銀(Ag2S)ナノワイヤランダムネットワークでの利用例が先行研究にあるが、熱ゆらぎによりRCデバイス動作が不安定になり、学習・推論精度を向上させえないと言及している。そこで、本論文では、同様の原子スイッチング現象を有し、なおかつ熱耐性を持つセレン化銀(Ag2Se)ナノワイヤに着目し、Ag2Seナノワイヤランダムネットワークデバイスを作製し、先行研究より高精度でRCとして駆動したこと、およびさらなる応用タスクに成功したことを報告する。第2章では本研究で行う化学合成プロセスや材料同定、電気的測定手法、ベンチマークタスクの概要とその実行方法についてまとめた。実験で用いたAg2Seナノワイヤは化学合成プロセスで合成した。合成後の材料はX線回折法(XRD)、走査電子顕微鏡法(SEM)、透過電子顕微鏡法(TEM)を用い同定した。第3章では材料の合成と同定についての結果を示した。XRDからAg2Seのピークが確認された。SEM・TEMの結果その形状がワイヤ状であり、元素分析の結果理想的な化学量論組成であることが各々確認できた。また、比較のために、Ag2Sナノワイヤを化学合成し、Ag2Seナノワイヤとともに熱重量分析(TGA)で熱耐性を確認したところ、Ag2Seの方が高い熱安定性を持つことを確認できた。これはAg2Sの構成要素であるSの熱揮発による分解反応が起きたことによると考えられる。第4章では作製したAg2Seナノワイヤランダムネットワークデバイスと電気測定の解析結果を示した。本研究では電子線リソグラフィーで16個のAl電極を作製し、ドロップキャスト法でAg2Seナノワイヤランダムネットワークデバイスを使用した。電気測定結果より、電流―電圧曲線から顕著なヒステリシスが確認され、作製したデバイスに短期記憶・非線形特性を有していることが確認できた。これはネットワーク内部で酸化還元反応による原子スイッチ様のAgイオンの酸化還元反応が生じたことを示す。電圧測定から入力と出力信号間に位相差が見られた。出力信号のFFT解析から入力信号の整数倍の高調波が発生していることが確認でき、デバイスは高次元特性を有していることが確認できた。以上のことから作製したデバイスはRCとして必要とされる非線形・短期記憶・高次元特性を有することがわかり、また得られたリサージュ曲線から各電極からそれぞれ導電パスが異なる多様な出力が得られることが確認できた。第5章では実際にRCのベンチマークタスクに対してAg2Seナノワイヤランダムネットワークデバイスを用いた結果を示し、その精度と考察に関する議論を行った。ベンチマークタスクでは、先行研究と同様の波形生成学習を行った。入力信号に正弦波を用い、出力信号の重み付き加算(積和演算)から特定の目標波形(余弦波、三角波、のこぎり波、矩形波)を学習させたところ、先行研究より少ない電極数で高い学習精度を示した。さらに、音声分類タスクでは128個の電極を用いて発話した数値分類と話者分類を行い、同条件のソフトウェアRCと同等の分類性能に達した。さらに、電極数と分類精度の関係を確認したところ、数値分類・話者分類の両タスクでは電極数約40個で精度が飽和した。ソフトウェアRCと同様の精度と電極数依存性の傾向を示したことから、本デバイスがソフトウェアRCの代替として利用できることが期待される。より精度を上げるには、Ag2Seの組成やネットワークトポロジーなどの材料の調整することでタスクの最適化を図る必要がある。また、作製したデバイスをデータ拡張素子として、得られた多出力信号をソフトウェアベースの二値化畳み込みニューラルネットワーク(Binarized Convolutional Neural Network)という人工知能モデルとつなげ、同様の音声分類を行った。Ag2Seナノワイヤデバイスを非線形フィルタとして入力信号を拡張することで、モデルの分類学習精度を大幅に向上させることに成功した。出力電極数を変えて、データ拡張量と精度の関係を確認したところ、データ量が増えるにつれて精度が向上したことから、Ag2Seナノワイヤデバイスがデータ拡張素子として、動作することが確認できた。第6章では本研究のまとめと今後の展望について述べた。研究はAg2SeナノワイヤランダムネットワークデバイスがRCとして機能し、ソフトウェアRCに近い性能を示すことを証明した。今後の展望としては、RCの学習部のハードウェア化、材料ベースのRCデバイスの定量評価手法の確立、RCデバイスのネットワーク制御などが挙げられる。これらの結果は情報処理演算を担うマテリアルベースデバイスのさらなる研究・開発につながると考えている。
目次
内容記述タイプ TableOfContents
内容記述 第1章 序論||第2章 実験手法||第3章 材料評価||第4章 Ag2Seナノワイヤランダムネットワークデバイスの電気特性評価||第5章 ベンチマークタスク||第6章 結論
備考
内容記述タイプ Other
内容記述 九州工業大学博士学位論文 学位記番号: 生工博甲第463号 学位授与年月日: 令和5年3月24日
キーワード
主題Scheme Other
主題 セレン化銀
キーワード
主題Scheme Other
主題 リザバーコンピューティング
キーワード
主題Scheme Other
主題 音声分類
キーワード
主題Scheme Other
主題 波形学習
キーワード
主題Scheme Other
主題 データ拡張素子
アドバイザー
田中, 啓文
学位授与番号
学位授与番号 甲第463号
学位名
学位名 博士(工学)
学位授与年月日
学位授与年月日 2023-03-24
学位授与機関
学位授与機関識別子Scheme kakenhi
学位授与機関識別子 17104
学位授与機関名 九州工業大学
学位授与年度
内容記述タイプ Other
内容記述 令和4年度
出版タイプ
出版タイプ VoR
出版タイプResource http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85
アクセス権
アクセス権 open access
アクセス権URI http://purl.org/coar/access_right/c_abf2
ID登録
ID登録 10.18997/0000008029
ID登録タイプ JaLC
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Ver.1 2023-05-15 12:32:14.547318
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