WEKO3
アイテム
燃料電池型コージェネレーションシステムを活用した自律型電力系統周波数・配電系統電圧制御
https://doi.org/10.18997/0002000696
https://doi.org/10.18997/000200069610a7a161-53da-4aa5-857f-c59391806b74
| 名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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| Item type | 学位論文 = Thesis or Dissertation(1) | |||||||
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| 公開日 | 2024-05-27 | |||||||
| 資源タイプ | ||||||||
| 資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_db06 | |||||||
| 資源タイプ | doctoral thesis | |||||||
| タイトル | ||||||||
| タイトル | 燃料電池型コージェネレーションシステムを活用した自律型電力系統周波数・配電系統電圧制御 | |||||||
| 言語 | ja | |||||||
| 言語 | ||||||||
| 言語 | jpn | |||||||
| 著者 |
山本, 周平
× 山本, 周平
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| 抄録 | ||||||||
| 内容記述タイプ | Abstract | |||||||
| 内容記述 | 燃料電池型コージェネレーションシステム(FC)を活用した電力系統周波数制御(時間帯:朝夕)と配電系統電圧制御(時間帯:昼間)を提案する。 FC群の稼働状況分析と電力系統が調整力を必要とする時間帯の分析より,電力系統の調整力が不足しやすい時間帯に,給湯高需要によって多数のFCが稼働するため,FC群から調整力創出可能な特徴や持続的に調整力供給が可能な特徴,通信機能搭載の特徴などからFCは系統の調整力創出に相性の良い分散リソースであることを独自に考察し,調整力の市場にて新たにFCを調整力創出デバイスとして活用する意義を述べた。またFC群を活用した調整力供給の検討は進んでいるが,既存手法ではFC群を遠隔操作することによる応答性に課題が残る。一方,本論文では自端より周波数変動成分を入手可能な仮定のもとで,フィードバック制御をFC群に適用した。提案手法適用のFC群制御より既存手法よりも即応性の高い周波数変動補償を目指した。ここでは,簡易的な電力系統計算モデルより,FC群からの平常時/緊急時の調整力供給の有用性を評価した。平常時の調整力供給では,一般的な系統周波数変動(0.1 Hz以内滞在)に対して,周期数分から数十分程度の負荷周波数変動帯域での周波数変動補償に貢献することを示した。さらに,FC群からの緊急時の調整力供給では,FCの持続性の強みを活かし,基準周波数に戻す役割を示した。以上より,既存手法よりも即応性が求められる周波数変動成分での補償に貢献することを明らかとした。一方,FCの制御負担や経済的観点からのFCへのインセンティブ設定に課題があり,今後の展望として述べた。 続いて電圧制御は,昼間帯のFCは低出力で稼働しているため,FCのインバータ部分にはFC無効電力出力の余力があることを考察し,課題とする太陽光発電変動電力による電圧変動をFCに補償させることを考察した。既存の電圧制御手法では制御適用時の最適なパラメータの設定が複雑であり,高速化が議論されるほど課題がある。そこで,電圧制御にあたるFCが自律的にパラメータを設定する,独自の制御手法を提案した。配電系統の電圧変動の最たる要因として太陽光発電変動電力と仮定し,太陽光発電変動電力による電圧変動をFC無効電力による電圧変動が相殺しあう,直接的な補償手法を考案した。上記の理論では過剰なFC無効電力出力時に,FC余剰無効電力が電圧変動の要因となるためFCは逐一,自端情報から制御効果をモニタリングし,相関係数とGuildford’s Rule of Thumbを活用し,電圧変動要因を分析させる過補償判定を設けた。過補償判定では,FCの接続台数が該当の電圧変動要因となる太陽光パネルより多い地点で主に効果を示すことを仮定した。また,FCのパラメータ設定の際に,パラメータ値が継続的にて変更する振動現象を防止する機能も追加した。ここでは,電圧制御手法をFCに適用し,北九州市城野地区の夏季/冬季/中間期かつ太陽光発電変動電力による電圧変動の発生頻度の高い曇天時を想定し,制御効果を評価した。評価結果として,提案手法適用のFCにより,制御対象の太陽光発電変動電力要因の電圧変動を補償することに貢献することを明らかとした。また,過補償判定により,FCの接続台数が多い地点では,仮定どおりFC過剰制御が発生しており,FCは自律的に制御パラメータを調節したことも明らかとした。さらに,パラメータ値の振動現象も引き起こすことなくパラメータ値をFCは自律的に設定したことも明らかとした。一方,頻繫な電圧変動が発生しない快晴時や,午前は快晴/午後は曇天という場合では,誤って過補償判定が発生する可能性もあり,FCに標準搭載されている通信機能を活用し,FCの電圧制御の再復帰のための改良が課題としてあがる。 最後に,FCに両系統の制御を適用した場合の懸念事項を述べた。FCが周波数を制御した際,配電系統では新たな電圧変動要因になり得ることを想定した。一方,FCの接続台数が本論文で示すとおり太陽光パネル接続台数と同等であれば,FC周波数制御が適正電圧範囲逸脱するような大きな電圧変動になる可能性は低いことを明らかとした。かつ,FC周波数制御と電圧制御では,系統からの制御が要求される時間帯が異なるため,同時にFCを周波数・電圧制御に活用する可能性が低いことも考察した。一方,給湯や発電目的で活用されるFCに新たな活用法を適用することで,FC所有者にはガス代などの経済負担が懸念される。制御へ参加するFC所有者へのインセンティブ設定や制度改正など慎重な検討が必要と考察した。 以上より,給湯や発電が主目的であるFCの稼働状況や余力に着目し,周波数制御と電圧制御をFCに適用することで,今後の更なる分散リソース群の活用の幅を広げることに本論文が貢献することを示した。 |
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| 目次 | ||||||||
| 内容記述タイプ | TableOfContents | |||||||
| 内容記述 | 第1章:はじめに| 第2章:電力/配電系統と対象とする分散型電源の特徴| 第3章:FC活用の電力系統周波数変動制御| 第4章:FC活用の配電系統電圧変動制御| 第5章:提案手法の今後の検討事項| 第6章:まとめ | |||||||
| 備考 | ||||||||
| 内容記述タイプ | Other | |||||||
| 内容記述 | 九州工業大学博士学位論文 学位記番号:工博甲第588号 学位授与年月日:令和6年3月25日 | |||||||
| 学位授与番号 | ||||||||
| 学位授与番号 | 甲第588号 | |||||||
| 学位名 | ||||||||
| 学位名 | 博士(工学) | |||||||
| 学位授与年月日 | ||||||||
| 学位授与年月日 | 2024-03-25 | |||||||
| 学位授与機関 | ||||||||
| 学位授与機関識別子Scheme | kakenhi | |||||||
| 学位授与機関識別子 | 17104 | |||||||
| 言語 | ja | |||||||
| 学位授与機関名 | 九州工業大学 | |||||||
| 学位授与年度 | ||||||||
| 内容記述タイプ | Other | |||||||
| 内容記述 | 令和5年度 | |||||||
| 出版タイプ | ||||||||
| 出版タイプ | VoR | |||||||
| 出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||||
| アクセス権 | ||||||||
| アクセス権 | open access | |||||||
| アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||||
| ID登録 | ||||||||
| ID登録 | 10.18997/0002000696 | |||||||
| ID登録タイプ | JaLC | |||||||